「安心して通える学校」を目指して

 

 昨年度、本校では学校教育目標を「自律と共生」と定め、それに基づいて学校の様々な取り組みの見直しを進めています。「自律」は、より良い自分になるために、自分で考え、判断し、行動する力。「共生」は、自分だけでなく、まわりの人も大切しながら、心地よく過ごせる関係を築く力です。

 さて、近年全国的に不登校児童数が増加し続けており、本校においても大きな課題となっています。原因は様ざまで、学習面、友達関係、教員との関係、ご家族との分離、集団生活、音や匂いへの過敏さなどそれぞれの子どもたちが学校生活に何らかの不安を感じています。一人ひとり様々な特性を持った多様な子どもたちと、それを受け入れる年齢別の画一的な学校システムとの間にミスマッチが生じていると捉えることもできますが、だからといって手をこまねいているつもりはありません。大きな学校教育システムを変えることはできなくとも、多様な子どもたちがいることを前提とした、柔軟性のある学校づくりを進めていくことで少しでも安心して過ごせるようにしていきたいと考えています。

 安心が脅かされるといえば、「いじめ」の問題も依然として大きな課題の一つです。そもそも不特定多数の子どもたちが集まる学校は、いつも平和で安心安全な場所というわけではありません。そこは小さな社会の縮図であり、世の中で起こるトラブルは全て起こると思って間違いありません。平成25年に施行されたいじめ防止対策推進法では友達との関係の中で、心身に苦痛を感じていたら「いじめ」であると定義されました。それまで友達同士のちょっとしたいざこざやトラブルととらえていたような事案も、今は全ていじめとしてとらえ、組織で対応します。いじめは起こさないようにするという考えから、できるだけ早期に発見して適切に対応するという考え方に変わってきています。

 他にも「虐待」「ICT活用」「授業改善」「働き方改革」「教員不足」…教育現場の抱える課題は一筋縄ではいかないものばかりですが、できることを一つ一つ積み重ねていくことで、少しずつでもより良い方向に向けていけると信じています。

 何よりも「希望の光」である子どもたちの笑顔を守るため、保護者の皆様とともに「安心して通える学校」になるよう、職員一同取り組んでまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。

校長 井波 治男