来年度の入園説明会を、9月5日(木)の10:30~行います。願書をご希望の方、対象の方はぜひお越し下さい。(願書の交付自体は、9月2日(月)から始めます。)

新しい1年が始まりました!

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皆様、本園はこども園に移行して2年目となりました。4月現在79名の子どもたちが元気に通ってきています。

今年も、このブログで、園の様子をお伝えしていければと思います。よろしくお願いいたします。なお、ご不明な点やご質問がありましたら、いつでも園にお電話ください。

06-6877-5858 認定こども園山田第一幼稚園

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シリーズの最後は、年長児ぞう組について書きます。

ぞう組は、どんぐり村の秋祭りでどんなことをするか、丁寧に話し合いを進めてきました。

具体的には、

「どんぐり村で何をするか?」

から始まって、遊戯室でグループごとにステージをすることに決まりました。

・組体操

・ダンス

・大縄跳び

・クイズ

・劇

最終的に、この5つに決まりました。子供たちは自分の興味のある出し物にグループとして入ります。

そして、

「クラスの出し物の名前を何にするか?」

ということも丁寧に話し合いました。

・ハイパーぞう組スペシャル

・ぞう組スーパースペシャルタイム

・すーぱーぞうぐみスペシャル

などなど、たくさんの候補が出ましたが、

互いに、

「この名前はかっこいいからこれがいい」

「この名前は、言いやすいからこれがいい」等、自分の意見を全員の前で伝えました。もちろん、様々な意見がありますから、一つにまとまるまでには時間がかかります。しかし、そこを教師が決めてしまうのではなく、あくまで子供同士での話し合いで決められるよう、担任はじっと話を聞きながら待っていました。多数決をとってみたものの、どうしても譲れない子供もいるので、なかなか話は決まりません。

すると、ある子が、

「○○がいい。だって、それだとひよこ組(年少児のこと)も言いやすいから」という意見を言い、それまで違う名前の意見だった子供も、それを聞くと「なるほど」と納得し、すーぱーぞうぐみスペシャルという名前に決まりました。決まり方が何とも優しいですよね。

名前が決まると、看板を作ったり、衣装を作ったりと、秋祭りに向けての準備が進んでいきました。

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上の写真は、グループの練習の合間に看板を作っているところです。どんぐり村なので、どんぐりの帽子を作りました♬

看板には、

・字が得意な子供は看板の字を

・絵が得意な子供は、葉っぱの絵を

それぞれかいています。

「秋といえば葉っぱよな」「そやな」

「そうや! うさぎ組もひよこ組もいるから、うさぎとひよこも描こう!」「あっじゃあぞうも描こう!」「いいね!」

等、看板を囲んで、自然な流れで話し合いながら一つの作品を仕上げていく子供たちを見て、本当にすごいなと感じました。

運動会やこの参観に向けての話し合いを経て、子供たちにとっては"話し合って決めること"が当たり前になっているのでしょうね。

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こちらが組体操グループ。これはタワーという演技です。

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こちらはダンスグループです。

【まとめ】

ぞう組のこのような話し合い活動は、時間はかかります。しかし、

多人数で様々な意見がある中、互いに少しずつ妥協しながら一つの結論を出していく。

という、民主主義の基本を経験したと思います。

このような、小学校以降おとなになるまでずっと続いていく、"人とのかかわり"に必要なことを経験できた子供たちも、卒園まで後4か月。

これからも、遊びを通して成長していく子供たちの姿をお伝えしていきます!

シリーズ2回目は、ひよこ組についてです。ひよこ組は第1回のきっかけでも書きましたが、自然物にとても興味も持って、保育室に採ってきた葉っぱを飾ったり、どんぐりを種類別に展示したりして遊んでいました。

また、担任が仕掛けをして、

"どんぐり坊やが自分の友達の園庭にある葉っぱや石が逃げ出してしまったから、見つけ出してね"と、お話の世界を用いながら保育をしたことで、今までは園庭に落ちているだけだった自然物に興味を持ち、集めたり、人に見つけたものを見せたりする姿が見られるようになりました。

このような丁寧な保育実践を重ねることで、子供たちはどんぐり村のイメージを広げていきました。

ある日、子供が普段遊んでいる粘土に、どんぐりを入れて「パンみたい」と見立て遊びをしていました。

この"見立て遊び"というのは、先ほどのどんぐり坊やのように、遊びの中でどんぐりを擬人化してままごとごっこの主人公にしたり、粘土を食べ物に見立てたり、砂場で食事を作ったりと保育の中ではとてもなじみ深いものです。また、幼児期の子供にとっては、そこにないものを、あたかもそこにあるように想像し、工夫し新しい遊びを創造していくということは、非常に重要だと言われています。(難しい言葉でいうと、非認知能力と呼ばれています。)

下の写真は、粘土と自然物を使ったパン(に見立てたもの)です。

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パン屋さんをしよう! と盛り上がってきたので、ジュースも作りました。下の写真は人形に、

これはおいしいメロンソーダですよ。どうぞ」と飲ませてあげているところです。

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テラス席もできました。テーブルを囲んで、様々な会話が繰り広げられています。

「私ね、大きくなったら警察になるんだ」

「へえ。僕は消防士になるんだ」

「先生は、大きくなったら何になるの?」

「(幼稚園の先生が仕事なんだけど...)そ、そうだな。何がいいかな...」

そんな中、子供たちからある声が挙がりました。

「先生! パンを焼くやつがほしい!」

子供たちは、オーブンを作りたいというのです。先生たちはその思いにこたえ、段ボールと絵具を持ってきました。子供たちは大喜びで色を塗り始めました。

この活動の良かったなと思うところは、教師が子供たちの思いを受け止め、すぐにそれを形にするために一生懸命考えたというところだと思います。

見立て遊びを楽しんでいる子供が、実際に本物に近い作品が作れたとき、本当に目をキラキラさせて喜びます。それは、自分たちでも、こんなに素敵な作品が作れるんだ、頭で考えていることが、現実に形にすることができるんだ、という希望に満ちているからかもしれません。

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見てください! この嬉しそうなな顔を。

自分でパンを入れて、オーブンの前で、「ブーン................................................チン」と声を出して温めていますよ(笑) そして、出てきたパンを見て、

「ほら! 見て! あったかくなったよ」ですって。

最終的には、熱いので手袋をすることになりました。

パンに、ジュースに、ピザまで出来たひよこ組ベーカリー。

どうぞ皆さんも一度お越しください♬

このシリーズでは、11月の参観に向けての各クラスの保育の様子や工夫したところをお伝えしていこうと思います。今回は第1回目、年中児うさぎ組の取り組みをお伝えします。

≪きっかけ≫

年少児ひよこ組が行った公園でとってきたたくさんのどんぐり。そこから、幼稚園ではどんぐりや秋の自然物に興味を持つ子供がたくさん出てきました。そんな姿から、どんぐりをテーマにした遊びを各クラスでしてみよう! ということになりました。そして、その様子を11月の参観で見てもらおう! ということが決まり、各クラスでの取り組みがスタートした というわけです。

うさぎ組は、1学期から紙と紙をつなげたり、工作をしたりするのが好きな子供が多くいました。このことから、秋の自然物を使った製作をたくさん経験していくことに。

はじめは好きな遊びの時間にどんぐり転がしを一部の子供が作っていましたが、その遊びが少しずつ広がっていき、

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こんな大きな共同製作も出来ました。

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これは、段ボールカッターという物で、子供でも安全に段ボールが切れるという優れものです。今までは、個人で製作を楽しんでいたうさぎ組の子供たちですが、このような大型の製作になると一人ではとても作れません。どうしても友達に手伝ってもらう必要があります。

そこで、

「ちょっとここ持っててくれる?」「いいよ」といった会話や

「これ一緒につくろ!」「うん! じゃあ○○ちゃんはここ色塗ってくれる?」など、今までにはあまりかかわりのなかった子との相談も増えてきました。

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これは、出来たものをクラスで紹介する様子です。

自分たちで工夫したところ、見てほしいところなどを人前で発表する経験をしました。普段は大きな声で話をしているのに、皆の前だと思ったより伝えるのが難しい子供もいれば、逆に普段は静かですが、作ったものへの思いが強く、大きな声で発表できる子供もいました。

自分の思い入れのある作品を作った子供たちの達成感を感じました。

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あまりに、たくさんのゲームが出来たので、"げーむせんたー"として開店し、看板も作り他のクラスにも来てもらうことに...

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これは、廊下から、ゲームセンターまで運んでくれる電車です。作った子供たちは大満足で、何回も何回もお客さんを運んでいました。

うさぎ組の子供たちにとっては、普段好きな遊びで一部の子供が楽しんでいる活動を、全体に広げることで、製作活動の経験やねらいとは別に、

"友達と協力して大きなものを作る"というねらいも持って取り組んできました。その中で、トラブルももちろんありました。

「ここは切って窓をつけたい!」「いや、ここは切らずにつなげたい!」等、自分の思いを伝え合う姿が見られました。しかし、そのような経験を経て、出来上がったものを見て、その二人はニコッと笑いあっていました。

【友達と協力する】という言葉はきれいで素敵ですが、実際に協力するということの楽しさ、難しさは、体験した人にしか分かりません。

そう思うと、うさぎ組の子供たちはとても大切なことをやり遂げたのだなと感じています。今日も子供たちの元気な声が聞こえてきます。

「いらっしゃいませー。ゲームセンターで遊びませんかー!?」

やさしい気持ち

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4月からこども園になり、年少児ひよこ組の2号認定児は長時間の保育になるので、給食の後に昼寝をしています。

お昼寝は、写真のように、お昼寝コットと言われる簡易ベッドに寝ています。いつもは職員が寝かせていますが、この日は年長児ぞう組の子供が寝かせつけに来てくれました。

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いつもとは違う環境に、はじめは寝る方の子供も、寝かせつけをする方の子供もドキドキ...。何だかぎこちない様子でした。

でも、「ねんねしよ!」「いつもどうやって寝ているの?」と優しく声をかけてもらい、少しずつひよこ組の子供たちも、嬉しそうな表情に変わっていきました。

様子を見ていると、ある年長児の子供が、こんなことを言いました。

「ねえ、どこをトントンしてほしい?」

これだけでもかなりかわいいのですが、年少児の子供がそれを聞いて、

「お腹をポンポンして」

と答えていて、とってもかわいかったです。

普段から、子供たちには「やさしい気持ちを大切にしようね」と言葉をかけています。でも、このようなかかわりの中に、その「やさしい気持ち」が自然に染み込んでいるのだと思うと、こんな異年齢のかかわりを大切にしていかないといけないなと改めて思いました。

運動会が終わり、年長児ぞう組は竹馬にチャレンジしています。

竹馬という遊びは昔からありますが、その動きを分解してみると複雑な力が必要だと言われています。

・前後左右のバランスを取る力。

・片足に体重をかける力。

・右手と右足、左手と左足を交互に出すという、普段とは違う体の使い方。

・乗るために必要な要素はその他にもたくさんありますが、「乗りたいと思う強い気持ち」も非常に大切だと考えています。

1段に乗れるようになった子供が増えてきた頃、

先生! 2段とか3段出して!」という声が増えてきました。

1段に乗れたら次の段にチャレンジ! でもよいのですが、バランスを取る練習をする前に高い段に行くと、こけてしまうことがあります。

そのため、子供たちに、

「幼稚園にあるもので、工夫してコースを作ってごらん」と伝えました。

すると、子供たちは倉庫の中から

・カラーコーン

・坂になる木の板

を選んで出してきて、さっそくコースづくりが始まりました。教師は物を出したりするのは手伝いますが、基本的には見守っています。

コースを作っては遊ぶ。遊んではコースを変えるを繰り返しているうちに、どんどん話し合いが生まれています。

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「この上り坂と下り坂を渡ったら、コーンの森を作ろう!」

「それいいね!」

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「スタートに落とし穴を作ろう!」「えー難しそう」*↑の写真にある○の中に×が書いてあるものが落とし穴だそうです。

落とし穴を渡るためには、大きく足をあげる必要があります。そうなると、片足にしっかりと体重をかけてもう片足を上げるという、かなり高度なバランス力が必要となります。

そして、さらに、コーンの先に、たまたま園庭にあったボールを見つけてきて、サッカーボールも置いて、そこに竹馬でボールを蹴りこんだら終わり、というコースができました。↓下の写真です。

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この時も、

「なあ、ボールを蹴ったらゴールに入るっていうのはどう?」

「じゃあ、ゴール運ぼう!」「誰か手伝って!」

など、子供たちはたくさんの会話をしています。

[まとめ]

この活動は、「竹馬」という個人的な乗り物への挑戦であり、本来は自分で頑張る遊びだと思います。しかし、その遊びのコースを作ることにより、友達との会話や、コースを工夫しようと考えること、そして、友達と協力してものを運んだりコースの相談をするという営みが生まれました。

教師はそこを支え、見守りながら、子供同士の会話に驚いたり、共感したりしていきます。

今回の竹馬では、子供たちにバランスをとりながら竹馬に乗る力だけではなく、友達と力を合わせたり、時には意見をぶつけ合ったりしながら話し合うことで、さらによい意見を出していく経験ができました。このような力は、小学校以降の話し合いの場でも、大きな力になると思います。

ちなみに、このコースは後日さらに進化して、今では、階段状の台を上ったり下りたり、コーンも小さなものから大きなものにパワーアップして、毎日遊んでいます。そんな遊びをしているうちに、平地での竹馬はいとも簡単に乗れるようになりました。子供の夢中になる力のすごさを改めて感じました。

あったかいんだから♬

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この日は、幼稚園に動物たちがたくさんやってくる、移動動物園の日でした。ウサギ、モルモット、チャボなど小さい動物から、ヤギ、ヒツジ、ロバなどの大きな動物もやってきます。

年少児ひよこ組で特に人気だったのは、モルモットです。おとなしく、子供たちの小さな手でも抱きしめることができるからかもしれません。

~~~~以下、子供たちの会話~~~~

「ねえねえ。このマルモット かわいいねえ」

「うんうん。そうだねえ。このモルモッツ かわいいよねえ」

「あったかいよね~」

こんな、手袋よりも温まる会話を聞いていると、何だか幸せな気持ちになりました。普段なかなか触れることのできない"命"に触れられる貴重な体験でした。

この日は年長児ぞう組が、大根の種を植えました。

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大根の種は筋蒔き(土に直線状に筋を入れて溝を作り、そこに種をパラパラと撒く方法。撒いた後は上から土をかけます。)をします。小さくて、つまみにくい種を丁寧に撒いていました。

さて、突然ですが、皆さんは[]と「」の違いって、わかりますか?

・漢字が違う。(なるほど。)

・砂場と、畑で、使い方が違う。(なるほど。)

一番明確な違いは、

・砂には【有機物】が含まれていないが、土には【有機物】が含まれている

ということだそうです。ちなみに、有機物とは、バクテリアや虫など、大きな意味で捉えると、「生きている物」の総称です。

なぜそんな話をしたかというと、これが子供の遊びや生活に大いに関係があるからです

子供たちが普段遊ぶ砂場などは、有機物のない「砂」なので、スコップで掘ったり、山を作ったり、水を入れたり、固めたりして遊んでも次の日には元の状態に戻ります。

しかし、植物を育てるためにある「土」の中には、生き物が入っているので、日々変化します。

普段の遊びでこういったことを意識することはありませんが、たまに、その違いに意識を向ける子供がいます。

「先生! 何で、畑の土から大根の芽が出るの?」

これは、無意識にではありますが、その違いに目を向けているのです。

もっと興味を持つと、土と砂を交互に触ってみて、その粘度(ねばりけ)、色、匂いの違いに気づいたりもします。

子供ってすごいですね。

私たち教職員は、その違いにそっと寄り添い、気づきを共感したり、さらに興味関心が広がるように一緒に触ったりできるよう、日々悩みながら保育に取り組んでいます。

さて、そんな話をしている間に、大根の種から、たくさんの芽が出ました。

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手と手が触れると

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先日は、地域の高齢者クラブの方が幼稚園に遊びに来てくださいました。年長児ぞう組が、普段歌っている歌などを披露したり、おじいちゃんおばあちゃんとふれあい遊びなどをして遊びました。

本園のある地域は、昔ながらのかやぶき屋根の家もあれば、マンションもあり、様々な家族構成の家庭から園児たちが通っています。

当然、普段からおじいちゃんおばあちゃんとかかわる子もいれば、ほとんどかかわることがない子もいます。

地域の高齢者の方とこうやってかかわることは、子供たちにとっては社会には様々な方が住んでおられることを知ったり、話をすることで新しい発見があったりと、本当に大切な体験だなと感じています。

このようなかかわりを、これからも大切にしていきたいです。

ふれあい遊びは、人と人とが触れ合う遊びです。手と手が触れると、温かさを感じますよね。短い時間の中に、そんな温かさのある時間でした。どうもありがとうございました。

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